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« 十五夜 2005 | Main | お部屋が満天の星になる! »

September 27, 2005

「教育」という名のサービス

先日来、りかりん。さんの書いた記事が、ずっと頭の中に引っかかってました。

保育園でちびりん。ちゃんの服が行方不明になったという事件についてのエピソードがちょっとした物議を醸し出していたのです。僕もこの記事を読んだときに早速コメントを、と思ったのですが、内容がデリケートなもので、ちょっと静観モードで寄せられたコメントなどを読んでいました。

で、ようやく自分の中でも考えが整理できたので、記事として書き残しておきたいと思います。
念のため最初に断っておきますが、ここでの考えは「誰かを攻撃するもの」でも「誰かを援護するもの」でもなく、あくまで客観的立場から僕個人の考えとしてまとめたものを書いたものです。

まず全体的な感想ですが、この問題、やはり多くのコメントにあるように「言葉だけ」の議論なので、言葉足らずな部分や微妙なニュアンスの受け止め方の違いなどがあって、ちょっとした意見の対立が起きてしまったように思います。

ただ、記事・コメント・トラックバックを読んだ中で、引っかかる言葉や意味合いもいくつかありました。

まず、「人間はいつでも完璧ではない」。この言葉自体は僕も同感です。この世に「完璧な人間」なんていません(そもそも、「何をもって完璧なの?」という議論もあるわけで)。ただ、問題なのは

人間はいつでも完璧ではない。だから、○○○○○

という文章にした時に、○に入る言葉がお互いの主張の中でズレているように思うのです。
○に入る文章の選択肢を、


(a)しょうがないじゃない。
(b)もっと完璧に近づけるように頑張ろう。

とした場合、りかりん。さんが求めるものが(b)であるのに対し、この元記事から受ける僕個人の印象は(a)です。
もし元記事の趣旨が本当に(a)だとするなら、それには僕も賛成できません。

教育をお金と結びつけるのはいささか不謹慎かもしれませんが、保育士であれ教師であれその他一般の職業であれ、「お金」という対価をもらって仕事をしている以上、「しょうがないじゃない」という開き直りの気持ちを持ってしまうようでは、「プロ意識に欠けているんじゃないの?」と感じてしまいます。

今回の一件に当てはめて言えば、「服がなくなってしまったこと」「保育園ではしょっちゅうあることなんです」という一言で片付けてしまうのは、「お金」という対価をもらって「保育士」という仕事をしている人、あるいは「保育園」を経営している組織のプロ意識が欠けていると言わざるを得ません。

またまた不謹慎かもしれませんが、「教育」「育児」という職業は、民間企業的発想で言えば、1つの「サービス業」であると考えます。世の中でサービス業と言えば、レストランやデパートなどの接客業が一番に思い浮かびますが、例えば宅急便の集配やメーカーの電話サポート、自動車のメンテナンスなども広い意味では「サービス業」と言えるのではないでしょうか?

そう考えたとき、例えば「レストランで注文したものと違うものがテーブルに出てきた」とか「宅急便で届くはずの荷物が行方不明になった」という問題が起きた時、「よくあることなので」という一言で片付けるところがあるでしょうか?そして、そのような問題に対して不満を申し入れた時、「あんまり細かいことを言うと、従業員が萎縮してしまいますから...」というような言い訳をするところがあるでしょうか?(う~ん、例えがちょっと飛躍しすぎたかな?(^^;)

人間、完璧ではないのでミスは必ず起こります(というか、起こることを想定しなくてはなりません)。肝心なのは、ミスが起きたときに、その事態を真摯に受け止めて、「また起こらないようにするためにどうすればいいか?」をきちんと考える態度だと思うのです。今回の一件では、りかりん。さんが保育園の対応に対してそのような誠意があまり感じられなかったのだと推察します。

民間企業の間では、先ほど例に挙げたような「サービス」という無形の付加価値に対しても、「品質」にこだわる風潮が一般的です。「よりお客様に満足してもらえるサービスとは?」という至上命題に対して、日々たゆまない努力をし続け、「改善」を重ねて、サービス品質を向上しています。

「品質向上」はサービスは無論、メーカー企業にとっては絶対に怠ることのできないファクターです。この努力を怠ると、間違いなく競争に生き残れないという危機意識があります。それ故、どの企業も必死で品質向上に取り組んでいるのです。果たして教育現場にもこのくらいの危機意識があるのでしょうか?

「人」を預かり、「人の心や能力を育てる職業」を「サービス」という言葉でひと括りにすること自体ナンセンスだ!という意見もあろうかと思いますが、それでもやはり、このような「品質向上」という捉え方で教育のあり方を考えていく風潮が、もう少し教育現場にも浸透していってもいいのでは?と思うのが、メーカー系エンジニアの視点から見た僕の意見です。

「品質」についての話はここまでとして。

さて、一方で気になったのが頻繁に出てくる「クレーム」とか「クレイマー」という言葉。
この言葉の発端は恐らく、りかりん。さんの「クレイマー魂に火が点いた。」という文章だったかと思います。

この言葉、りかりん。さんの立場からすれば使いたくなる気持ちはわからないでもないですが、言われた側にとっては「クレーム」という言葉は印象よくありませんよね。日本語に言い換えれば「いいがかり」とか「文句」みたいなニュアンスがありますから。多分、上記元記事を書かれた方も、同じ職業柄、言われた側の立場でこの言葉に対する印象を持たれたのではないでしょうか?

ここから派生して、「保育園との関係」について言及するコメントが多くあったように思います。「保育園に対してクレームを言うことで、保育園との関係にヒビが入るのでは」と言ったような。。

でも、この「クレーム」という言葉を「意見」と言い換えて、「保育園に対して意見すること」というのは非常に大切な事だと思いませんか?「クレーム」という言葉がこの行為の印象を悪くしているだけのように思います。「保育園の対応に対する意見」を誰も言わなければ、保育園は今の状態が良いのか悪いのかすらわからなくなるように思うのですが。逆に、意見を言ったことで保育園や先生の態度がガラッと変わるというのは、その保育園や先生に問題アリだと思います。さっきも言ったように、「プロ意識」が欠けていると思います。

保育園は保護者から寄せられた意見を、そして、保護者は保育園から宛てられた意見を真摯に受け止めながら、お互いを高め合ってよりよい協力関係を築いていく。これが、理想的な保育園と保護者の関係であるように思います。(もちろん、ここでいう意見というのは悪いことばかりではなく、「ここが良かったです」というような良い意見のことも指しますよ。)

ダラダラととりとめのない記事になってしまいましたが、自分なりの考えをまとめてみたつもりです。
ホント、文字だけでの文章では微妙なニュアンスが伝わらず、立場の違いなどで思わぬ誤解や反感を買ってしまうことが往往にしてあります。気をつけたいものですね。

私のこの記事を読んで、不快に思われた方もいるかもしれません。
特に誰かを批判・誹謗・中傷するという意図で書いたものではありませんが、もしそのように感じた方がいらっしゃいましたら、何なりとご指摘下さい。

最後まで読んでくださった方、長文にお付合い頂きどうもありがとうございました(^^)。

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Comments

こんにちは。
私のブログに関して、ここまで気にかけてくださっていたなんて・・・本当にありがとうございます。

その後保育園側も現在の状況を説明してくれており、現段階での対応には誠意を感じております。ただし、こちら側が何度となく言ってやっと・・・って感じですが、何もなかった頃よりもずっとよくなった気がします。

いろいろとコメントしすぎて、あるごさんにご迷惑をおかけしてはいけないので、短めに。。。失礼します。

りかりん。さん、こんにちは。
コメントありがとうございました。

ウチのハッカも来春からいよいよ幼稚園です。

ちびりん。ちゃんの保育園でのエピソードは、これから我が家にもやってくるであろう、様々な幼稚園での出来事に対する予備知識として、とても参考になると思ってます。

記事では自分の考えばかりを書き並べてしまい、肝心なことを書くのを忘れてしまいました。

ちびりん。ちゃんの服、みつかるといいですね!(^^)

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